合格の天使に子どもの指導をお願いした体験記です。これから受験を控える親御さんや受験生に何かの参考になればと思い、ここに記録させていただきます。
大学受験、特に東大や難関大を受験する場合に、地方の人達は予備校やネット塾を調べると思います。
そんな中で、ひときわ異彩を放つネット塾がありますね。
そう、合格の天使です。
まずホームページの見にくいこと。。と言ったら失礼ですが、とにかく文字が多くて予備校のホームページとはずいぶん違いますね。きっとそれもブランディングなんだと思います。あとこれを読める人だけをふるいにかけられているのかなと思います。やっぱりこれを読破できる人って一定以上の能力とモチベーションが必要ですしね。
月額12万円を超える自分たちにとってはとても高額な費用、とにかく大手予備校や他のネット塾と比較検討しまくりました。説明会に行ったりですね。選択を間違えたら1年がパーです。しかもすでに一浪してて後がない!なんとか本人の希望を叶えられたら、そんな一心でした。
結局、大手予備校は移動時間が多く、また、先生も東大卒であるわけではなく、やはり東大受験は東大生に教わるのが一番じゃないか、ということと、合格の天使の理念がしっかりしているなと思ったのと、本人も前向きだったので、申し込んだのでした。
ありがたいことに、東大理3の現役生でとても優秀な方を講師としてつけてくださいまして、一浪目の約1年間の指導がスタートしたのでした。
基本的に課題が出され、子どもが自由にいくらでも質問ができ、週に1回ぐらいオンラインで1~2時間程度の話をする、という流れになります。
親に何か進捗報告などがあることは基本的にはなく、親が関与することはありません。ただしこちらから質問メールを送れば、すぐに丁寧に回答を返信してくれました。親がガタガタ言うより、先生と本人を信頼して任せるのが一番いいと思ったので、ほぼ静観していました。
さすが現役の東大理3生相手ということもあって、子は背筋を正して何でも素直に指導に耳も心も傾けていたようでした。
指導の方針は大雑把に言うと、東大受験に最も効果のある受験勉強は東大の過去問を解くこと、だそうですが、その山をいきなり登ると挫折するので、まずは基礎知識と基礎耐久力を身につけるといった感じでした。
そもそも高校での受験勉強の仕上がりがあまり良くなかったので、初年度は合格したら奇跡ぐらいに思ってました。なので一浪してじっくり足場を固めてくれたらと思って見てました。途中の模試ではE判定やD判定ばかりでしたが、一日14時間ぐらいは勉強してたので、そのうち芽が出るだろうと見守ってました。
しかし、秋ぐらいになってまだ過去問にも入らないような感じだったので、ちょっと大丈夫かな~なんて不安になってきました。
11月ぐらいになると本人もわりと焦りが見え始めました。特に数学に関して強くなった実感も沸かなかったようでした。それで、一度どんな感じで問題を解いているのかを初めて確認させてもらったんです。そしたら、なんだか場当たり的なアプローチで、論理的に解法を組み上げる感じじゃなかったので、これはちょっとまずいかも、そう思って先生に相談すると、それは把握してなかったようで弱点をあぶり出すような課題を出してもらったことがありました。模試も伸びず不安を講師にぶつけてみると、過去問をやり始めてからが一番伸びるからとの返事をもらい、少し気が楽になりました。
そして迎えた共通テスト。
900点手前でまずまず。足切りラインは80点ほど上回る得点で、とりあえず東大受験の切符を手にしました。
そして最終決戦の2次試験。
手応えは五分五分とのこと。
合格発表の日を迎えたのでした。
結果は・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
不合格!
とても残念ではありましたが、
本人もやるだけのことはやって、悔いはないとのこと。
ほんとにすべての時間を注いでよくやったなと子を誇らしく思いつつ、涙をこらえたのでした。
後日、2次試験の結果が届きました。
あと8点ほど足りませんでした。
惜しい!
とも思いましたが、1点差で30位変わる世界です。まだ前に240人いると思うと、そんなに惜しくもありません。もしあと8点取れていたら、他の人もあと8点取れていただけの話です。むしろ、1点差で不合格とかなってたらと思うと、ぞっとします。
こうして、我が家の大きな緊張の1年が終わったのでした。
さて、結局のところ合格の天使の指導がどれだけの成果をもたらしてくれたのか、そこがみなさん知りたいところなのかなと思います。
正直それは計り知ることができないのです。だって予備校に行ってたらどうだったかなんて比較できませんから。
ですのでこれはあくまで個人的な感想としてお伝えします。
子は高校1年のときにすでに東大を意識していたので、数学と英語についてはずいぶん前倒しして、高校1年で3年までの数学をとりあえず舐めてみたり、英会話をしてました。高校3年の時点で東大模試ではE判定、一浪の秋でD判定、偏差値は60ぐらいでした。部活もがっつりやっていたので、最初の受験時はまったく準備時間が足らずひどい結果でしたが、2回目の受験では2次試験換算で130点ほど伸ばしました。
この半分は合格の天使のおかげだったと思いたい、そんな感想です。献身的なご指導に感謝する一方で、元々大量の積み残しとコツコツ勉強する人だったこと、元の低さから誰に指導してもらっても上がっただろうという思いも無くはないです。振り返れば、私が勝手に合格の天使に対して過剰な期待をしていたとも思っています。
まず、合格の天使は結果にコミットする塾ではありませんでした。ライザップとは違います。成績が伸びまいが、やるべきことを淡々とやる、何か特別な対策をするわけでも急かすこともありません。それで得られた成長、出た結果を受け入れる、だたそれだけです。勉学は減量より遥かに複雑で時間がかかるのです。その点では不合格なら全額返金を謳ってる某塾がどんな指導だったのか気になるところではありますね。
対面ではないデメリット。本人の状態把握はあまりされません。というか限界があるんでしょうね。やはり問題を解く過程や表情が全く見えない、伝わらないわけで、どこで躓くのか、何が弱点なのか、ポイントをついた指導は難しい印象です。本人も何が足らないのかわからない、どう聞いていいかもわからない、お互い手を伸ばしはすれど、届かない。そんなこともあった印象でした。宅浪ではそのフォローは身近な人しかできないでしょう。道場の存在意義は大きいですね。
指導の質は担当する講師がおそらく全て。予備校や一般的な通学制の塾のように、塾全体でサポートしてくれてる感はありませんでした。塾も講師に一任している、そんな印象でした。塾に質問しても講師から回答させます、という返答になります。塾から能動的に進捗に関する考察も無く、講師以外の人が学習に直接関与することがありませんでした。講師は現役の大学生とはいえ、高いコミュ力を持たれていましたが、指導力や洞察力においてはやはり子育て経験あるベテラン講師に一日の長があるか、そんな印象です。「東大理3」という肩書は御本人の実績であって教育力とはあまり関係が無いのかなと感じました。これは学校でも同じなので「運」と言わざるをえませんが。
塾と親に絆はありません。あくまでサービスです。1年間お世話になり、結果報告と感謝のメールを送りましたが、それに対する返事も一切なく、なんだか物悲しい気分になりました。喜びも涙も分かち合うということはありません。月謝の支払いが終わった時点ですでに天使は飛び立ち、助けを必要とする別の子羊の元へ向かわれているのです。
一方で、難解な質問でも丁寧に指導してもらえたこと、現役東大生との対話でしか得られない情報やモチベーションや心強さと安心感などメリットも多々有りました。
合格できなかったことは、もちろん合格の天使のせいでも、本人のせいでも、誰のせいでもないと思っています。ベストを尽くしたと言えます。ただ、東大受験がそれだけむずい、準備に時間があと1年以上必要なレベルだったというだけの話だと思います。子は一浪の秋ぐらいに初めて論理思考の重要性に気づきました。そこにたどり着くのが遅かった?そうではなく、これまでの積み重ねでそれに気づけたんだと思ってます。大人でも気づいてない人が大半です。じゃーあと1年早くスタートできた?それは難しかったかなと。
東大受験に合格の天使を薦めますか?
もしそう聞かれたら、
「御本人の今のレベルと性格とやる気をじっくり検討され、予算も許し、他のサービスや予備校とも比較された上で、慎重に選んでください。」
そう答えると思います。
東大模試がD判定以下、質問力が低い、独学や孤独が苦手、東大に執着が無い、このいずれか1つでも当てはまれば、道は遠いと感じます。特に質問力が無ければ宝の持ち腐れですし、孤独がダメなら宅浪は地獄でしょう。
そして時代はがらりと変わりました。そう、賢くなったAIです。これからAIを講師にして受験勉強する人も一段と増えるのではと思います。ChatGPTなら1ヶ月20ドルですんでしまうわけです。先日、AIが共通テストでほぼ満点を叩き出したそうですね。東大レベルも時間の問題かもですね。
合格の天使には感謝してますし、困難な領域をサポートする数少ないサービスとして、今後もがんばっていただきたいです。この記事を読まれた親御さんや受験生、特に地方の東大志望者のお役に立てたら幸いです。

