この本は、
「親が気づいてない、または忘れがちな誤った教育姿勢を再確認し、今すぐ修正することができる」
ようにしてくれる本でした。
読了時間 | 3時間 |
読みやすさ | ★★★★★ |
題名との合致 | ★★★★★ |
おすすめ対象 | 保護者(子の年齢不問) |
コメント | 東大生に限らずどの子にもそうあるべき。 |
親レベル | +10 |
読んだきっかけは、子が高1終わりに東大を受験したいと言い出したことでした。それでせっかく高みを目指そうとしているのだから親の無知で可能性を潰すようなことはしてはならんなぁ!
ということで手にとってみたんです。
著者は冨永雄輔さんという進学塾VAMOSの代表です。私は知りませんでしたが、毎年8割の子を難関校に合格させてるんだそうです。そんな代表が年間300人以上の親をヒアリングしてできた「できる子の親観察記」って感じです。
文章はとても柔らかい調子で読みやすいです。挿絵もちょいちょい入ってテンポいいので積読して放置ってこともありませんでした。
さて、それでですが、
タイトルにもあるように東大生を育てる親は家の中で何をしてるんでしょうか?
それを知りたくて購入したわけですからね~~、
きっと特別なルールや仕組みが有るに違いない!と。
壁一面の歴史年号表?
はたまたトイレットペーパーにぎっしり英単語?
なんて想像しながら。
でもこの本に書かれていたのは
親の子供に対する姿勢でした。
例えば、、、
「どんな場面でも褒めてあげる」
「得意なことを徹底的に伸ばしてあげる」
とかですね。。。
知ってるわ!!
そう心で叫びながらも、自分の今と照らし合わせながら読み進めると、徐々に出てくるんですよね。
あ~~~それは間違ってたわ~~
知らんかったわ~~
みたいなのが。
例えば、
「子供にきちんと言い訳をさせる」
とかですね。これ意味分かります?
自分は小さい頃はよく言い訳をしては
「それはただの言い訳だ!」
なんて親や先生に言われたもんですが、
言い訳をさせるとは一体!?
これはつまり、
・子供から意見表明する機会を奪わない
・考えを述べた後なら納得できる
・反論は成長の証拠。
子供には子供の正論があるのであって、それをきちんと述べる機会をあげて、それが間違っていたとしても頭ごなしに否定して親に反論する意欲を奪っていては、子供は伸びないってことですね。
ほんとそ~ですよね、、
自分は子供の言い訳は聞く方でしたが、最終的には自分の正論を述べて説教化してしまって、果てにはえ~こと言ったった!なんて自惚れる始末!
その結果、親には何言っても無駄って空気になりました。少しでも何か説教じみたことを言おうものなら「あ~もうめんどくさ」と言うようになってしまいました。
中学まではまだ我慢して聞いてる子も、高校になると「スルーする」という技を使うようになるんですね。まあ今となってはこれも成長の証と思う他ありませんね。。
あとは、
「子供の短所は笑い飛ばす」
ですね。
これ、すっとできますか?
自分はやっぱり多少なりとも克服の努力してって言ってしまいますね~。でも著者の言う事読むとなーるほどって感じです。
「東大生の多くは自分の短所をネタにします」か~…
我が子はトマトが嫌いなんです。
なので小さく切ってやりました。
それでも食べれませんでした。
だから更に半分に切りました。
それでもダメなのでさらに切りました。
最後には子は泣き出し、
私の料理全てが嫌いになったのでした笑。
・・・ん~~ちょっと違います?
総括です。
全体を通して感じたことは、どの内容も
・子供の能力を伸ばすこと
・自立を促すこと
・自己肯定感を高めること
につながっていることです。それもトレイレットペーパーに英単語とか、小手先のテクや準備に労力がかかるものではなく、今すぐ実行できるものばかり。ただちょっと成功者バイアスがかかっている、つまり東大生じゃなくてもそうだろうって思う部分もありますが、逆に言えば東大生に限らずどの子に対しても理想的な保護者の在り方を提示してくれてます。
自慢するわけでは全くありませんが、正直自分は思ったより正しい姿勢で向かい合ってきた方かな?と思える良い確認にもなりました。それでも自分に点数をつけるなら60点ぐらいでしょう。今回この本を読んだことで、70点を狙う準備ができたかな?
そう思いたいと思います。
最後にまとめとして、
「東大生を育てる親レベル診断チェックシート」を掲載して終わりにしたいと思います。
1 | 子供を褒め続けることができている。 |
2 | テストが60点だったときに掛けるべき言葉を知っている。 |
3 | 褒める時のさじ加減を熟知している。 |
4 | 子供の得手・不得手とその活かし方を知っている。 |
5 | 負ける経験を積ませている。 |
6 | 食事の準備をさせている。 |
7 | 読みたい本を子供に選ばせている。 |
8 | テレビや漫画を遠ざけない。 |
9 | 親が主役になってはいけないことを知っている。 |
10 | 努力の度合いは順位や偏差値に正当に反映されないことを認識している。 |
11 | 継続する習慣作りを重視できている。 |
12 | 休むことの大切さを教えられている。 |
13 | だらだらの1時間より集中の5分。集中力を高めることができている。 |
14 | 子供の能力不足は叱ってはいない。 |
15 | 子供と同じペースで歩けている。 |
すばらしい本を書いていただいた冨永雄輔氏に感謝です!あなたのおかげでより良い今があります。
最後までお読みいただきありがとうございました。ここまで読まれたあなたはきっと子供思いの良い保護者さんだと思います^^